【正しい日本語】 「 づつ 」と「 ずつ 」どちらが正しい?

【正しい日本語】 「 づつ 」と「 ずつ 」どちらが正しい?

「 ちょっとずつ 」だとか「 1個ずつ 」だとか、よく使われる「 ずつ 」って言葉。

書くときにふと、ずつだっけづつだっけ?と思うことありますよね。

結論からいえば正しいのは「 ずつ 」だけれど「 づつ 」でも間違いではない、が正解です。

現代仮名遣いでは「 ずつ 」が正解

「ずつ」と「づつ」どちらが正しい?

「 ずつ 」と「 づつ 」、どちらが正しい?

昔は「 づつ 」を使っていたのですが、現代においては「 ずつ 」が正しいとされています。

戦後の吉田茂総理大臣の時代、1946年(昭和21年)11月16日付けの内閣告示により現代仮名遣いとして制定された中で「 づつ 」ではなく「 ずつ 」を使うと定められたためです。

現代仮名遣いが規定されて以降、「 づつ 」と書くのは間違いとされるようになりました。

しかし、それでは歴史的仮名遣いに慣れ親しんだ方々や多くの価値ある文献など文化に配慮が足りなかったとして、1986年(昭和61年)7月1日付けで改定。

ずつが正しいが、づつも許容 」と明言されました。

しかし、現代仮名遣いを基本とする新聞、メディア、教科書などで「 づつ 」を使うことはなく「 ずつ 」が使用されています。

ちなみに、現代仮名遣いに対し、現代仮名遣いが制定される前に使われていた表現を「 歴史的仮名遣い 」「 旧仮名遣い 」「 旧字体 」などと称します。

現在では現代仮名遣いに直されている作品も増えていますが、芥川龍之介や三島由紀夫など、少し探せば旧仮名遣いの書籍も多く存在しています。

まとめ:「 づつ 」と「 ずつ 」、どちらが正しい?

  • 1946年に内閣告示で布告された現代仮名遣いにおいては「 ずつ 」が正しい。
  • 「 づつ 」は歴史的仮名遣い(旧仮名遣い)での書き方。
  • 新聞や教科書など公用では現代仮名遣いの「 ずつ 」が使われるが、現代仮名遣いでは「 づつ 」も許容されている。

許容されているとはいえ、現代においては「 ずつ 」が正しい書き方。

文章をすべて旧仮名遣いにするならともかく、現代仮名遣いのなかに一部だけ「 づつ 」が入っていると知ってるひとからすれば残念な文に見えますし、知らない人にも無駄な違和感を与えて文章への集中力を途絶えさせることにもなりかねません。

きちんと、「 づつ 」ではなく「 ずつ 」を使うことをオススメします。

「 づつ 」と書いてしまうクセがついてしまっている方は、少し「 ずつ 」でも直していきましょう。

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