なにかと面倒の多い消費税計算。
買うときは消費税も代金のうちと思って特に意識しなくても問題ないのですが、販売する側はそうもいきませんよね。
税法だの経理だの難しいことはおいといて、気になるのは「 1円未満の消費税は四捨五入?切り上げ?切り捨て? 」ってところでしょう。
税抜価格が100円とか2,000円とか切りのいい数字ばかりならいいのですが、980円とかだと1,058.4円になってしまいます。
が、ご存じの通り日本のお金(通貨)は1円単位でしか発行されていないため、0.4円はお客様に請求できません。
消費税の端数は四捨五入でも切り捨てでも切り上げでもオッケー
実は1円未満の消費税端数の扱いは物を売る側の事業者が自由に決めていいことになっています。
つまり、四捨五入しようが切り上げようが切り捨てようがお店の好きにしていいのです。フリーダム!
好きにしていいというか、1円国や国税庁側が特にルールとして規定していないのでどちらでもいい状態。
しかし切り上げたり四捨五入で繰り上げると消費者に「 余計に払わされている 」とマイナスの感情を与えかねないことから、事業者としては切り捨てて計算する方が一般的です。
どちらにしても基準がブレていいわけはないので、お店の経営者の方はお店のルールとして端数の処理方法を決めてスタッフらにきちんと伝達、スタッフもわからなくなったらきちんとお店のルールを確認しましょう。
事業者間の取引も自由
上記は小売りでの事業者 → 消費者への販売でのお話。
ただ、事業者間の取引における消費税端数の処理についても特に規定はありません。
なので仕入れや卸などでの四捨五入 / 切り捨て / 切り上げも自由です。フリィーダムッ!
事業者間で取り決めておけば問題なく使えます。
切り捨てるとお店が損しちゃうの?
実は切り捨ててもお店が損することはありません。消費税は元より申告して納めるもの。ある意味、右から左へただ流れていくものです。
納付する税額を計算する際、税抜の本体価格を元にして計算しますし、標準課税額の計算時と納付税額の計算時に1,000未満と100円未満をそれぞれ切り捨てるので、0.1円を切り上げる、切り捨てるのミクロな話は影響がなくなります。
消費税端数の処理はあくまでも販売価格上の問題。切り上げ or 四捨五入によって1円単位での得をすることもあるかもしれませんが、切り捨てて損をすることはないといえます。
1商品辺り最大1円の損益のためにお客様に嫌われるリスクをとるかどうかはお店次第です。フリィィーダムゥッ!
こうした「 納付時は切り捨てて計算してもらえる 」ことも「 お店も切り捨てちゃえばいい 」との考え方につながる一因になっているようです。
この辺りについて詳しくは国税通則法第百十八条 、百十九条に詳しく書いてあります。
まとめ:0.1円単位の消費税端数の処理はお店の自由!
- 消費税計算における0.1円単位の端数を四捨五入するか切り捨てるか切り上げるかはお店(事業者)ごとに自由に決めていい。
- 事業者間の取引や消費者へ販売時の消費税端数の処理については特に規定はないため。
- 事業者間の取引では事業者間同士で取り決めるのが一般的。
- 消費者へ直接販売する小売のお店では切り捨てるのが一般的となっている。
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