革の財布やベルトなどを探していると、使われている素材として「 ボンデッドレザー 」が目につくことがあります。
見た目はまんま革なのですが、実のところボンデッドレザーは本革ではなく、どちらかといえば合皮に近い素材です。
ボンデッドレザーとは?
ボンデットレザーとは天然皮革を細かく砕いたあと、ラテックス樹脂などを混ぜて固めた素材です。
ボンドした=固めた革という意味でBonded Leatherと呼ばれています(正式にはBonded Leather Fiber)。
製品には使えないような革の端切れを利用するため、再生革、リサイクルレザー、とも呼ばれます。ほか、レザーボードと呼ばれることも。革を無駄なく使用できるエコな点も評価されています。
実際にはラテックス樹脂や油脂などを混ぜて作り、ラテックス樹脂の割合が少なくなると強度が下がって耐久性に問題が出ます。
原料には革が多く含まれてはいますが、樹脂を混ぜているので天然皮革とはいいがたいために、国際タンナーズ協会(ICT)によりボンデッドレザーと呼ばれることに決まりました。(2011年3月頃より)
ボンデッドレザーの特徴
革を含むと言っても全体的には一般的な合皮と同じような特徴を持っています。
- 革に近い風合いを持つ。
- 耐久性の面では一般的な合皮とさほど変わらず、本革に比べ寿命が短い。
- 再生皮革を使用しているため加工性にも優れ、価格が安い。
- 天然皮革では不可能な大きなサイズの1枚革を作ることができるため、ソファーなど大きな家具にもつなぎ目なく使用可能。
価格が安く加工性が高い点から、特に安い価格帯のベルトやサイフなどでよく使用される素材です。
それでいて革に非常に近い風合いを持ち、型押しなどにより革と見間違うような風合いを出すことも可能です。
画像のように本革同様のシワ加工を入れることも可能。
多少の日焼けなどは見られるかもしれませんが、本革ほどの耐久性はないため個性が出る前にはボロボロになってしまうことがほとんど。
自分の手に馴染む個性のある革アイテムを育てる意味では、やはり本革を使ったものを探した方が良いでしょう。
まとめ:ボンデッドレザーとは?
- ボンデッドレザーとは革を端切れなどを細かく粉砕し、樹脂と混ぜて固めた素材。
- 革に近い質感と風合いを持つが、どちらかといえば合皮に近い特徴を持つ。
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